たかお動物病院 院長ブログ / BLOG

心臓病を抱えている動物の手術

2014/01/21(Tue)

いつもご訪問いただきありがとうございます。
今回のブログタイトルは【心疾患を抱えている動物の手術】です。
当院でもよく飼い主様に『この子は心臓が悪いと言われているんだけど手術って大丈夫ですか?』と聞かれる事が多々あります。
確かに心疾患がある動物の手術はそれがない動物と比べリスクはあります。
ただ、手術を行わないと解決の糸口を見いだせない病気もあります。それらはしばしば放置しておくとQOLを著しく低下させたり、死に至ったりする病気だったりします。
自分個人の意見としては心臓の病態を把握し、それに応じた手術計画を立てる事で、手術におけるリスクは下げる事は可能だと思っています。
また、健康な動物の避妊手術や去勢手術、歯石の除去の際の麻酔に関しても同様で手術前の検査にて手術計画を立てる事は重要です。
先日、当院の所在している『うきは市』の隣の『久留米市』より『便が出ない』ことを主訴に患者様の来院がありました。
診察時の胸部の聴診にて心雑音がありました。心検査を行い【僧帽弁閉鎖不全とそれに伴う肺高血圧症】と診断したのですが、排便障害を起こしている原因が【会陰ヘルニア】でした。
【会陰ヘルニア】は手術を行わないと排便障害を克服できません。最近は食欲も落ちているという状況でした。年齢は14歳と高齢ではあるけども、質の高い生活はおくってもらいたいという飼い主様の強い思いがあったため、手術を飼い主様同意の上行いました。
手術前の身体検査に基づく麻酔の選択、強心剤の投与、術後管理を行う事で無事手術を終える事が出来ました。先日、縫合部位の抜糸に来院していただいたのですが傷の具合もよく無事抜糸が出来ました。今後は心臓病の管理を続けて行く予定です。良い生活が行えるようこれからもバックアップしていきます。

【僧帽弁の逆流】


【三尖弁の逆流 流速より肺高血圧症と診断】


【左心房の拡大 LA:左心房 LAu:左心耳 AO:大動脈 RA:右心房 RVOT:右室流出路】


【抜糸時の傷の状況】


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