院長ブログ/ BLOG
病院の外装に使うフラッグが完成!!
いつもご訪問いただきありがとうございます。
さて、先日のブログで病院の看板が老朽化したということで書かせていただきましたが、新たな外装にするべく、フラッグを作成してみました。
作成したフラッグはこちら↓
なかなかオシャレにできました。
開院当初は緑をデザインに取り入れてましたが、やはり茶色がウチのロゴマークには似合うようです。
当院のロゴマークは開院当初に自分と家内で話をしそれをデザイナーの方に形としておこしてもらったものです。
このロゴマークには自分の思いが詰まっています。
どういった思いかというと、【みんなが安心できるハートフルな動物病院でありたい】です。
また、ハートマークには自分が好きな分野である【循環器】という意味も別に含まれています。
自分の弟が隣の久留米市で開業していますが、弟もこのマークを見て是非とも採用したいとのことでしたので、弟の病院も当院と同じマークとなっています。
よく患者様から【同じ病院ですか?】と聞かれますが、紛らわしくてすいません。。。
最近、開業当初のことを良く思い出すようになりました。。。
年々、自分が年老いてきたせいなのでしょうか?(笑)
去勢や避妊手術の際の麻酔に関してのお話
いつもご訪問いただきありがとうございます。
今日は全身麻酔での処置に関して当院で取り組んでいる事について少し話をさせていただきます。
動物も手術を行う際には全身麻酔下で行います。
理由として、獣医療では1番に動物が動かないようにする【不動化】事が挙げられます。
麻酔はよく【痛み】を和らげるために使用されていると思いがちですが、実は麻酔薬の多くは【鎮痛】という点では作用が弱いものが殆どです。
ですので、別に鎮痛剤を投与していきます。痛みによるストレスというのは術後の経過にとっては悪い作用しか引き起こしません。鎮痛剤を投与することで動物は痛みを感じることなく手術ができます。
ごく一部の方から【動物は痛みを感じないんでしょ?】とかいう質問を受けることがあります。答えは【NO】です。痛みを感じて訴えたいけど、言葉が喋れないので訴えることができないのです。これは、わかってあげてください。
麻酔中は色々と生体反応が抑えられます。その分、麻酔中は代謝が落ちるわけなので、例えば代謝などが落ちるような疾患を基礎的に持っていたりすると麻酔リスクとしては当然、健康体の動物と比べれば上がってくるわけです。
【若いから大丈夫だろう】とか言う考えだと思わぬ落とし穴にはまるケースだってあります。もし、落とし穴にはまった場合は最悪の事態になりかねない場合もあります。
ですので、ワンちゃん、猫ちゃんや飼い主さんに少しでも安心していただくために、当院では去勢・避妊手術の際においても術前の検査を受けてもらっております。
本日、1件の去勢手術のご依頼がありました。
手術前の検査で行った内容は胸部のX-ray検査と心電図検査、血液検査を受けていただき、先ほど無事手術が完了いたしました。
手術後は酸素室(ICU)で麻酔の覚醒をまちます。
今日は1泊お泊まりですが、手術後の経過を明日まで見ていきます。
【ICUで無事覚醒し、一般ケージに移った後の写真】
痛みもないようで、こちらに寄ってきてくれます^^
明日、お母さんがお迎え来てくれるからね?
8月に導入した新型ICUが大活躍です。
腹腔内の精巣
今日はブログの連投です。^^
さて、先日から他院より紹介で来られた症例です。
まだ生後8ヶ月の男の子でしたが、紹介の内容は睾丸が陰嚢におさまっていないというものでした。
紹介元の先生のところでもお腹のどこを触っても精巣らしきものが触れないとのことでしたので、腹腔内にある可能性が高いということでした。
早速エコー検査で腹部を見てみると、左右に精巣を疑う超音波画像を認めました。
実は精巣は、発生学上では卵巣と同じ起源になります。男の子では精巣となりお腹の中から体外へ出て陰嚢におさまる。女の子であれば卵巣としてお腹の中で機能するものです。
中に今回のようにお腹の中から外に精巣が出てきていない場合もあります。
精巣は卵巣と違い、高い温度では精子生成ができません。また、お腹の中に長くあると腫瘍化を起こす危険性がありますので、手術による摘出が必要になります。
今回の症例も無事摘出手術を終えることができました。
(血がダメな方はクリックしないでください。)
台風接近!!
九州地方に台風が接近していますね?
今回の台風はもの凄く勢力の強い台風との事で、昨日は台風に備えてあれやこれやと備えをしておりました。。。
九州は台風の玄関口といわれているように凄く台風の被害が多い地域。
自分が中学3年生(平成3年)のときに来た台風第17号が一番印象に残っているのですが、その時の台風の被害は想像を絶するものでした。家が倒壊したり、電柱が倒れていたり、戦争でも起こったのかというくらい1日で風景が変わり果てていたのには驚きを感じました。また、同時に自然の力を思い知らされました。今回の台風で沖縄地方は大きな被害が出ているようですね。
勢力が弱まったからとはいえ、これから台風の進路にあたる地域の方はお気をつけ下さい。
最後にこれは先々日に撮った夕焼けの写真です。もの凄く赤が強い夕焼けでした。何かを予兆するかのような赤さに自分には見えたのが気になりますが、凄く綺麗でありました。
第1回パピークラスを終えて
本日、当院では初となるパピークラスを開催いたしました。
今回は2頭のワンちゃんに参加していただきました。ご参加ありがとうございます。
あっと言う間の時間でしたが、お招きした講師の先生の丁寧な指導もあり、皆さん満足できてくれたようで安心しました。
子犬の時期の様々な体験はその子の一生にわたり大変影響の強いものとなります。なかでも、2〜4ヶ月齢時の体験は大変重要になってきますので、子犬を飼われはじめた飼い主様で参加可能な飼い主様は積極的に参加していただきたいですね。
次回は8月2日(土曜日)に開催をする予定です。
今回、残念ながら参加できなかった飼い主さん、ワンちゃんで次回の参加を希望される場合は当院までご連絡ください。皆さんで楽しいひとときを過ごしましょう!!
先天性門脈体循環シャント(PSS)と4月の診療時間変更のお知らせ!!
4月になりましたね?
日増しに暖かくなっている今日この頃です。
桜は大分と散ってきましたが、病院の周りのタンポポの花はまだチラホラと咲いているようです。
さて、話を本題に戻します。
先日、先天性門脈体循環シャント(PSS)と診断した症例のオペを行いました。
症例は猫ちゃん、雄で、生後5ヶ月齢でした。
【診断時の決め手となった造影CT検査】
CT検査では太くて短い短絡血管が見つかりました。また、肝臓内の門脈の発達が非常に悪ようでした。
先天性門脈体循環シャント(PSS)というのは生まれつきに肝臓を経由する門脈という血管が後大静脈などに短絡(バイパス)をつくっている病気です。肝臓の成長には門脈の血流が絶対に必要なのですが、短絡があると、門脈の血流が肝臓に行き渡りにくくなり、肝臓の発育不全につながり、肝臓の機能が落ち様々な症状(高アンモニア血症による肝性脳症、消化器症状、血液の凝固異常)を呈するようになり、予後不良となります。
完治を目指すには外科治療が必須の病気なのですが、単純に短絡血管を縛れば良いというものでもなく、縛るにしても段階的に縛らなくてはならないものや、短絡血管が複数本存在している場合などは外科が不適応な症例もいます。
また、短絡血管を縛った後から血行動態が変化し、様々な合併症を起こす事もよく知られている疾患なので、術後も管理が大変です。
今回の症例は短絡血管は1本であるものの完全に1度で縛ることが不可能であったため、部分的な結紮を行いました。
【短絡血管を確保したところ】
この症例では短絡血管周囲に腸管に行く動脈が並走していたため、血管の分離に最も神経をつかいました。
術後の経過は今のところ順調ですが、これから肝臓が成長していくかが今後のポイントとなりそうです。
最後にお知らせです。
4月10日(木曜日)は診療時間を下記の通り変更いたします。
14:00〜19:00です。よろしくお願いいたします。