たかお動物病院 院長ブログ / BLOG

紹介症例

2016/11/08(Tue)

先日から、紹介をいただいた【会陰ヘルニア】の症例。
この症例は、直腸脱及び膀胱、前立腺、小腸のヘルニア部への陥入があり、腎不全も併発してるとても重症度が高い症例でした。
これが来院時の外観。。。凄いことになっています。

膀胱内にカテーテルを陰茎から挿入し、尿道を確保したのち、直腸を一時的に内部へおさめ、腎不全の管理を行い、経過が良くなったところで手術というような形で治療を進めましたが、なんとか無事退院することができ、2週間後の健診ではかなり肛門周囲の状況も改善されていました。

手術は精巣を包んでいる【総鞘膜】を利用してヘルニア孔を塞ぎました。
排便、排尿も快調で、食欲もありかなり元気になったと飼い主さんも喜んでくれて手術をやらせていただいた自分たちも報われる結果となり良かったです。
重症な子ほど、一つ一つを確実に丁寧にやっていかないと結果に結びつける事が出来ません。今回の症例はその典型例でした。


心室中隔欠損症(VSD)の開心術

2016/07/05(Tue)

6月26日に行った心室中隔欠損(VSD)の開心術から1週間。

手術を受けたワンちゃんの経過は良好です。


動いている心臓にメスを入れるのが開心術。

この手術を行うには下記のような大掛かりな機器が必要であり、また、執刀医、助手、麻酔医、体外循環器を操作する技師、周囲のサポートを行うスタッフとの連携が重要になります。
【体外循環器】


心室中隔欠損症(VSD)という病気は心臓の左のお部屋(左心室)と右のお部屋(右心室)を隔てている壁(心室中隔)に穴が開き、血液が行き交うような病気です。今回の症例はその穴が大きく、行き交う血液の量が多いため手術となりました。

手術は順調に運び無事終了しました。
【手術風景】


人の医療での開心術の歴史は古いですが、獣医療ではここ近年で一気に発展してきました。

正直、外科でないと治せない心臓病は多いのが実際です。

今回の症例は9ヶ月齢。この先、頑張って良い一生を送ってもらいたいです。

今回の手術にご協力いただいた先生方、スタッフに感謝です。

特に、今回の手術に関して遠方より来ていただいた同級生であり、【白金高輪動物病院】総院長の佐藤貴紀先生、おつかれまでした。

これからも1例でも多くの心臓病の動物の力になれればと日々精進してまいります。



他院で余命数ヶ月と言われたワンちゃん

2016/04/23(Sat)

先日から他院より転院されたワンちゃんの来院がありました。

以前の動物病院で『腎不全、夏までしか持たないよ』と言われたワンちゃん。

飼い主さんが前医の診断に御納得いかないとのことで、お知り合いの方から当院を勧められ来院。

と、ここまではどの病院でも比較的経験をする転院症例の一般的な内容。

腎不全であることを当院でも証明すればご納得いただけると思い検査に臨むと。。。

何かが違う。腎不全なのにクレアチニンのデータが低い。。。

お腹のエコーをみると、子宮の異常が。。。

結果『子宮蓄膿症』でした。

夏までとはいわず、このままの状況であれば明日までもつかわからない状況。

血小板の数値も低下しており、全身的に紫斑が認められるような状態。黄疸もあり、自分の力で立つこともままならない状況でした。

輸血をはじめ様々な薬剤を用いて手術に臨み、無事手術は終えることができました。

今回も↓が役に立ちました。


血小板が低く、出血しやすい状況なのにこの電気メスを使用することにより出血はほぼありませんでした。


術後経過も順調で一昨日より食欲旺盛。血液のデータもほぼ正常値に回復。

本日、無事に退院でき、飼い主さんの顔にも笑顔が。

退院後も定期的な通院は必要ですが、とりあえず一安心。



最後に飼い主さんは『もし、あのまま以前の病院の先生の言葉を信じていれば、この子は助かっていない』と言っておられました。正直、その言葉は自分の胸にも響きました。

自分たち獣医師は病気に対して常に謙虚であるべきであり、驕りは禁物、言葉を話せない相手なので全体的な病状の把握をしないといけないいうことを改めて再確認した症例でした。

当院では毎年少しながらですが、獣医療のバージョンアップを図るための投資を行い続けています。今後もこの投資は行い続けるでしょう。


会陰ヘルニア

2016/01/22(Fri)

お正月明けに【会陰ヘルニア】の手術をしたワンちゃんの来院がありました。
【会陰ヘルニア】は過去のブログで何回かお話したとおり、去勢手術をしていない高齢の雄犬に多い疾患で、排便障害や排尿障害などを引き起こす病気です。今回のワンちゃんもそのような状況になっており、手術をいたしました。結果、昨日無事抜糸ができ、排便も快調とのこと。
悩みも解決でき、飼い主さんに喜んでいただける結果となりました。

手術の方法は色々あるのですが、当院では睾丸を包んでいる総鞘膜が利用できそうなワンちゃんに関しては総鞘膜を利用した手術を行っています。

【手術前】肛門の左側側がヘルニアにて腫れています。

【手術後】ヘルニア部位を睾丸を覆っている総鞘膜にて塞ぎオペを終了しました。

【抜糸後】排便も快調に行えているようです。


本日退院!!

2016/01/21(Thu)

先日から【胆嚢粘液嚢腫】のオペにて入院していた症例が今日無事退院をいたしました。
術後の合併症もなく、元気にお散歩できるようになりました。
術部の傷の抜糸はあと1週間ほどかかりますが、傷の状況も良好です。
下は帰る時の姿です。
メチャクチャ笑顔ですね。
お家に帰れることが余程嬉しいのでしょう。
あとはお家での経過も重要ですが、コテツ君、退院おめでとう!!


胆嚢粘液嚢腫

2016/01/20(Wed)

先日、胆嚢粘液嚢腫でオペしたワンちゃんから摘出された胆嚢

外観からみれば特に大きく異常のなさそうな胆嚢ですが、摘出後切開を加えると。。。

このようにゼリー状の胆汁がぎっしり詰まっていました。
胆嚢粘液嚢腫は酷くなると胆嚢破裂を起こしたり、胆管炎、膵炎などを併発したりして命を脅かす病気です。ただ、このような状況でも症状を全く伴っていない場合もあります。
今回の症例は半年以上前から胆嚢の異常を検出し、粘液嚢腫を疑っていましたが、全く症状がなかったため内科治療と経過観察を行っていました。しかし、数日前より便が白っぽいということが続いたため、手術となりました。
(便の色は通常胆汁の色素が関連します。胆汁が上手く出ていないと便は白っぽくなります。)
この胆嚢粘液嚢腫という病気、発生の原因などが未だ詳しく分かっておりません。また、手術適応などのガイドラインなども統一した見解がないのが実情です。
しかし、近年、症状を伴ってからの手術より、症状を伴っていないうちの手術のほうが、術後の合併症が少ないという報告もあり、当院では症状が全く無いワンちゃんでも飼い主さんにその辺りの情報提供を行い、手術希望の場合手術しています。症状(例えば激しい痛み、黄疸や白い便の排泄)が出ている場合は手術を行うようにしています。
手術後は特に合併症もなく、翌日からしっかりご飯を食べてくれています。
早めにおかえしできるかな。治療に携わった獣医師として少し安堵しています。


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