たかお動物病院 院長ブログ / BLOG

先日、ご来院いただいたワンちゃん

2015/12/27(Sun)

先日、ご来院いただいた秋田犬のワンちゃん。。。



実はこのワンちゃん数カ月前に当院に初めて来られた際は下記のような状態でした。。。




主訴は『数ヶ月他の病院で治療をしているが皮膚病が治らない。いつも、痒みがあるよう。』ということでした。

ステロイドを長期飲んでいたためか、エコー検査では副腎の萎縮が顕著にありましてステロイドによる弊害が出てきているような状況。。。

こういった場合は治療を一旦リセットするためにステロイドを時間をかけて辞めていくようにしないといけません。。。凄く面倒なのですが仕方ありません。

ステロイドを完全に止めてからホルモン検査を行うと、どうやら甲状腺機能低下の関与があるよう。あと、稟告から食物のレルギーの関与も疑われました。

それらの治療を行うことにより、皮膚の炎症はみるみる落ち着き、治療開始から2ヶ月で発毛。今現在に至るといった状況で、飼い主さんからはとても喜んでいただけた結果となりました。

現在も甲状腺の内科治療と処方食による治療を継続中。

病院に来ると表情は緊張のためか分からないですが、自宅では明るい顔をしているようです。


こりゃ大変だ!!

2015/09/17(Thu)

先日、手羽元を丸呑みし、その後から様子がおかしいという症例が緊急来院。

早速レントゲンを撮ってみると。。。



このような感じに。。。



赤丸のところ(食道と胃にかけて)にズゴーンと手羽元が写っています。。。

手羽元おいしかったんでしょうねぇ。丸飲みです。。。(;´Д`)

さて、開腹して胃切開による摘出も考えたんですが。内視鏡でどうにか摘出できないものかと。。。

なるべくお腹は切りたくありませんので、ただ、ガッチリ詰まっていた場合はやはり外科が必要だよと言う旨を飼い主に話をして、内視鏡での摘出を開始。。。

内視鏡で食道を観察すると。。。

結構、ガッチリ詰まってます。(T_T)



色々な内視鏡用の鉗子でトライするも骨は掴めず、開腹による摘出を考えようかとした矢先、骨がダメなら、骨に付着している靭帯を摘んでみようかと考えを改めるとこれが正解で無事摘出できました!!ヽ(´ー`)ノ

これが摘出した手羽元。3kgの犬が丸呑みしたら絶対つまりますね。。。


原因不明の肺高血圧症として当院に紹介来院。

2015/09/08(Tue)

2ヶ月齢の子犬の紹介来院がありました。

前医の先生が曰く、有心負荷所見があり肺高血圧症を疑うが、何故このような状態になっているのかがわからないとのこと。早速、当院で検査を行わせてもらいました。

エコー検査を行うと心室中隔の扁平化が起こっており、右心室に圧負荷があることが疑え、肺動脈の狭窄などもないことから、肺高血圧症が疑われました。

(RV:右心室 IVS:心室中隔 LV:左心室)


(RV:右心室 RA:右心房)
右心房に逆流する血液の流速から収縮期の肺動脈の血圧が分かるのですが、おおよそ110mmHg位あります(正常は20mmHg程度)。この症例の血圧は収縮期が80mmHgでしたので、完全に右心室と左心室の血圧が逆転しています。


(MPA:主肺動脈 DA:動脈管 AO:大動脈)
若齢の場合でこのような肺高血圧症に至る場合、短絡疾患(心室中隔欠損、心房中隔欠損、動脈管開存症など)は常に念頭に置いて検査が必要ですが、今回のように肺高血圧症が酷いと短絡の血流が見えにくい場合もあります。この症例は主肺動脈から大動脈にかけて血液の短絡を疑う所見が得られました。


(RV:右心室 RA:右心房 LV:左心室 LA:左心房))
造影超音波検査にて心室中隔の欠損は無かったです。造影剤は静脈から入れていきます。


(AO:大動脈)
静脈からの造影剤(細かいバブル)を入れると、腹部の大動脈で造影剤の陽性所見が得られました。通常の個体では静脈から入れた造影剤(細かいバブル)は肺で吸収されるためにこのような所見は得られません。

今回の症例はアイゼンメンジャー化した動脈管開存症が一番に考えられる病態です。かなり若齢での発症なので、生まれつきの肺の病気の可能性を一番に疑いますが、今回認められた動脈管開存の影響も考えられます。この状態では動脈管を閉鎖させる手術は適応外となります。

動脈管開存症をはじめとする短絡性疾患は肺高血圧症に移行する前の手術が必要です。


パズル。。。

2015/09/04(Fri)

メガネを掛けたまま寝ていたらワンちゃんにメガネをいたずらされ、レンズの破片を合わせると足りないので食べてしまったのかも?

という主訴で来院のあった患者様。

下記がいたずらされたメガネ。ピンクの丸の部分が無くなった部分のレンズです。


エコー検査でみてみると、胃内に人工物を疑わせるようなラインの異物を疑う所見がありました。


早速、内視鏡にて胃内を確認。すると、やはりありました。

しかも、ご丁寧に噛み砕かれていて複数個あります。。。(;´Д`)





内視鏡のポートより把持鉗子を挿入して異物を除去しながら、メガネのレンズのパズルをしていきました。無事パズル完成!!めでたしめでたし!!


皆さん、誤食には注意しましょうね。


頻尿

2015/08/20(Thu)

おしっこに何度も行くという主訴で来院のあったワンちゃん。

エコー検査にて膀胱炎と大量の膀胱結石が見つかりました。
【音響陰影が強く出ている部分が結石を疑う所見です。】


レントゲン検査にてもはっきりと写っています。


手術で実際にとれた結石


こんなのが膀胱内にあると痛いですよね。結構、トゲトゲしてますしね。。。
この結石は検査センターにて今後の治療や予防の為に分析を行います。

今回の病気のサインは【頻尿】でした。

もし、飼われているワンちゃんのおしっこの回数が異常に増えているようでしたら注意が必要かもしれません。


短頭種気道症候群という病気

2015/05/23(Sat)

いつもご訪問有難うございます。
今日は【短頭種気道症候群】という病気について書きます。
短頭種気道症候群というのはブルドックやパグ、フレンチブルドックなど鼻が短い犬種は生まれつき外鼻孔の狭窄、喉頭の異常、気道の異常を持っている事で症状を起こします。
この状況が長く続くと気管などの変形や心疾患に繋がるリスクが有ります。

さて、今回当院で避妊手術を受けていただいたワンちゃん。同時に外鼻孔の形成術と軟口蓋の切除を受けていただきました。



上記の矢印の部分が外鼻孔ですが内側に入り込んでおり狭窄していました。

そこで下記のように形成し、また、軟口蓋の下垂もひどかったのでそちらも手術にて切除いたしました。

ガーガー言っていた呼吸が術後は言わなくなり、あきらかに呼吸が楽そうになっていました。


矢印が術後拡張した外鼻孔です。

術後はICUにて管理いたしました。

本日退院し、飼い主さんもガーガー言わなくなったことに驚いていました。

短頭種気道症候群。。。若うちに手術で対応することが望ましいです。


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