院長ブログ/ BLOG
チャリティーカレンダー購入ありがとうございます。
先日、ブログに記載した【ふくおかの猫365カレンダー】ご購入いただいた方々、ありがとうございました。
【ご購入していただき喜びに溢れる?飼い主様】・・・掲載にあたり許可を得ております。
購入金額の一部がおうちのない猫や犬の不妊去勢手術の手術費用になるこのカレンダー、残りあと少しとなりました。
ご興味のある方はお早めにご購入ください。
紹介症例
先日から、紹介をいただいた【会陰ヘルニア】の症例。
この症例は、直腸脱及び膀胱、前立腺、小腸のヘルニア部への陥入があり、腎不全も併発してるとても重症度が高い症例でした。
これが来院時の外観。。。凄いことになっています。
膀胱内にカテーテルを陰茎から挿入し、尿道を確保したのち、直腸を一時的に内部へおさめ、腎不全の管理を行い、経過が良くなったところで手術というような形で治療を進めましたが、なんとか無事退院することができ、2週間後の健診ではかなり肛門周囲の状況も改善されていました。
手術は精巣を包んでいる【総鞘膜】を利用してヘルニア孔を塞ぎました。
排便、排尿も快調で、食欲もありかなり元気になったと飼い主さんも喜んでくれて手術をやらせていただいた自分たちも報われる結果となり良かったです。
重症な子ほど、一つ一つを確実に丁寧にやっていかないと結果に結びつける事が出来ません。今回の症例はその典型例でした。
【ふくおかの猫 365】カレンダー
福岡県獣医師会 いのちをつなぐ委員会作成の【ふくおかの猫 365】カレンダーを入荷いたしました。
日替わりで色んな猫ちゃんの写真が掲載されています。
猫好きな方にはたまらないカレンダーだと思います。当院にてにて千円(税別)販売しています。
尚、このカレンダーの売上の一部はおうちのない猫や犬への不妊去勢手術費用などに使用されます。
※数に限りがございます。ご希望の方はお早めにご購入ください。
表紙はこのような感じです。↓↓↓
日にちごとに色んな猫ちゃんの写真↓↓↓
大阪出張
先週の土曜日から日曜にかけて大阪に出張し(診療時間変更で患者様にはご迷惑をおかけしました。)、体外循環法のセミナーとシミュレータによる実習を受けてきました。体外循環中に起こる突然のトラブルを上手く回避し循環を正常に保つ難しさを体験してきました。
人医療では技師さんがこういったシミュレーターの機械を使って経験を積むそうです。改めて人の医療の凄さを実感いたしました。獣医療ではこのようなシュミレータを使用している病院はありませんのでとても貴重な実習でした。
因みに今回、実習で使用したこの機械はTVドラマの『医龍』で実際使用された機械らしいです。直筆のサインが飾られていました。
お盆中に緊急来院。
お盆中に遠方より緊急来院がありました。
内容は異物の誤食。異物は『爪楊枝』でした。
子供さんが落としたアスパラベーコンをそのまま食べてしまったそうです。食べてしまったのは来院の前日だったみたいです。エコー検査で十二指腸のイレウスが起こっており、ちょっと嫌な予感もしつつ、内視鏡検査を行いました。
下記の画像のように爪楊枝は胃の中にあったのですが・・・よく見ると、穿孔している可能性が。。。
通常、内視鏡検査では消化管内を見やすく広げるためにガスを送ります。
検査後、そのガスがレントゲン検査で消化管外に漏れていると判明したため、開腹手術を行い、穿孔している場所を外科的に整復いたしました。
昨日より、食事を開始してキチンと食べてくれるようになり、炎症反応の数値も昨日より低下したため本日退院です。
誤食は怖いですから、皆さんも注意いたしましょうね。
心室中隔欠損症(VSD)の開心術
6月26日に行った心室中隔欠損(VSD)の開心術から1週間。
手術を受けたワンちゃんの経過は良好です。
動いている心臓にメスを入れるのが開心術。
この手術を行うには下記のような大掛かりな機器が必要であり、また、執刀医、助手、麻酔医、体外循環器を操作する技師、周囲のサポートを行うスタッフとの連携が重要になります。
【体外循環器】
心室中隔欠損症(VSD)という病気は心臓の左のお部屋(左心室)と右のお部屋(右心室)を隔てている壁(心室中隔)に穴が開き、血液が行き交うような病気です。今回の症例はその穴が大きく、行き交う血液の量が多いため手術となりました。
手術は順調に運び無事終了しました。
【手術風景】
人の医療での開心術の歴史は古いですが、獣医療ではここ近年で一気に発展してきました。
正直、外科でないと治せない心臓病は多いのが実際です。
今回の症例は9ヶ月齢。この先、頑張って良い一生を送ってもらいたいです。
今回の手術にご協力いただいた先生方、スタッフに感謝です。
特に、今回の手術に関して遠方より来ていただいた同級生であり、【白金高輪動物病院】総院長の佐藤貴紀先生、おつかれまでした。
これからも1例でも多くの心臓病の動物の力になれればと日々精進してまいります。