院長ブログ/ BLOG
自己免疫性溶血性貧血(IMHA)のワンちゃんの経過
先日アップした自己免疫性溶血性貧血(IMHA)のワンちゃんですが、その後無事退院することができ、現在食欲もありお家で元気にされているそうです。(飼い主さんも笑顔でした。)
【輸血時の写真】
お薬は当面の間使用していくことになりますが、赤血球の数値が一時期100万を切りそうで容態も良くなかっただけにここまで回復してくれると本当に嬉しいです。
ふ〜、良かった良かった。
自己免疫性溶血性貧血(IMHA)
昨日、おしっこが濃くなって、食欲が全く無いことを主訴に来院のあった症例の来院。
各種検査を行い、自己免疫性溶血性貧血(IMHA)と診断いたしました。
血液成分の赤血球という細胞が自分の免疫により壊されて貧血が出てしまうこの病気。
経過が早いと、あっという間に貧血で無くなってしまう恐れもある大変怖い病気です。
このような病態に陥る原因としては様々あります。(腫瘍疾患、中毒など)
今回の症例は貧血が物凄くひどかったので、昨日から輸血を開始、昨日は吠えたりする元気もない状況でしたが、今朝は少し吠えたりするようになりました。
輸血しているからか幾分か可視粘膜の色は昨日より良さそうです。
まだ、油断はできない状況なので、写真などはアップできませんが、なんとか頑張ってもらいたいところです。
しかし、毎年のことながら、年末、年始は重病な症例が多いですね。。。
新年あけましておめでとうございます。
皆様、遅れましたが新年明けましておめでとうございます。
さて、本日1月4日より新年の診療をスタートします。
お正月は4年ぶりに家内の故郷の盛岡へ帰省し、久々、ゆっくりとさせていただきました。
盛岡では妹夫婦がわざわざ空港まで出迎えをしてくれ、途中で美味いと評判のラーメンを堪能。
また、その日の夜は実家の近所で美味い魚料理をだしてくれるという居酒屋まで予約していてくれていました。
1月1日でもお店は超満員。旨い料理と自分の家内、息子、お義父さん、お義母さん、妹夫婦、甥っ子達に囲まれ幸せな時間を過ごさせていただきました。
3日間という短い時間ではありましたが、とても楽しかったです。帰りも妹夫婦に空港まで送ってもらいました。
行きに貰った商品券(今、福岡ーいわて花巻まで飛行機を乗ると商品券が片道で一人2,500円もらえるというキャンペーン)で空港の中のレストランで食事をし、スタッフへのお土産を買い帰路へ。
博多から帰りに乗った九州新幹線SAKURA内装が少しゴージャスになってました。
良い旅行ができました。その間、病院の留守をしてくれたスタッフに感謝!!
年末の悪夢。。。
昨日の朝一番に急患の対応にて腹部のエコー検査を行うため超音波の機械を立ち上げると。。。
立ち上がらない。。。(;´Д`)
機械のブレーカーを1度落として立ち上げるも、エラー表示が出て立ち上がらない。。。
(;´Д`)
その後、奇跡的に1度正常な状態で立ち上がったのですが、それを最後に正常な動作をしなくなりました。。。しかも、年末。。。
泣く泣くTOSHIBAの営業の方に電話すると、本日、迅速に対応していただいて、代替え機が到着!!
当院は30日まで診療を行っているのでとても助かりました。
明日、朝一番より修理の予定。原因はHDDのトラブルが濃厚なようです。。。
ちなみにコレがうちの機械。プローブが6本付いているのが自慢です!!
今年は色々と病院の設備の老朽化によりメンテナンスの多い年でした。
来年は何も壊れないとイイなぁ〜なんて思う年末になりました。
先日、ご来院いただいたワンちゃん
先日、ご来院いただいた秋田犬のワンちゃん。。。
実はこのワンちゃん数カ月前に当院に初めて来られた際は下記のような状態でした。。。
主訴は『数ヶ月他の病院で治療をしているが皮膚病が治らない。いつも、痒みがあるよう。』ということでした。
ステロイドを長期飲んでいたためか、エコー検査では副腎の萎縮が顕著にありましてステロイドによる弊害が出てきているような状況。。。
こういった場合は治療を一旦リセットするためにステロイドを時間をかけて辞めていくようにしないといけません。。。凄く面倒なのですが仕方ありません。
ステロイドを完全に止めてからホルモン検査を行うと、どうやら甲状腺機能低下の関与があるよう。あと、稟告から食物のレルギーの関与も疑われました。
それらの治療を行うことにより、皮膚の炎症はみるみる落ち着き、治療開始から2ヶ月で発毛。今現在に至るといった状況で、飼い主さんからはとても喜んでいただけた結果となりました。
現在も甲状腺の内科治療と処方食による治療を継続中。
病院に来ると表情は緊張のためか分からないですが、自宅では明るい顔をしているようです。
油断ならない歯の病気
さて、先日より、歯周炎にて根尖部膿瘍(歯の根っこに炎症が出て、膿が貯まる病気)を起こしているワンちゃんの歯科処置が続きました。。。
根尖部膿瘍を起こすと外観はこのような感じになります。
目の下の部分から膿が出てきているのが確認できると思います。
このような変化はある日突然出てきます。このワンちゃんの場合もそうでした。
レントゲン検査などを行い根尖部膿瘍を伴う歯周病だということが判明し、早速、歯科処置。。。
酷く歯周病が進行していた場合は大抵、抜歯を行わなくてはなりません。
実際、処置を行ってみると。。。
一部、歯石をとった部分がありますが、茶色く石みたいに歯にくっついているのが歯石です。
この歯石の影響で、歯肉に慢性的な炎症が起こり歯槽骨の融解がひどくなっていました。
歯周炎が酷く根尖部膿瘍を今後起こしそうな部分の抜歯も行い、抜歯部分の穴を周囲の組織を用いて縫合しました。
膿瘍になっている部分も洗浄し綺麗にしました。
結構時間もかかったのですが、無事終了。
歯周病になっちゃうとワンちゃんも口が痛いし、飼い主さんの負担もかかり何一つ良いことはありません。やはり、歯石の付着が目立ち始めたなぁと思う頃に歯石の除去処置を行うのが一番です。
子犬の頃から歯磨きなどの習慣を付けておき、ウェットのフードよりはドライフードのほうが歯石も付きづらいので、そのような対策も必要ですね。
当院ではパピークラスを開催して、歯磨きのことなども子犬を飼われ始めた飼い主様にレクチャーしています。
もし、ご興味を持たれた飼い主様がおられましたら一度ご参加されてみてください。
詳しくはコチラを御覧ください。
また、ご自分のワンちゃんに歯石が結構付いているなぁと感じた場合も、ご来院いただき御相談
くださればと思います。