たかお動物病院 院長ブログ / BLOG

今年の診療も無事終了

2021/12/29(Wed)

12月29日(水)の18時をもって2021年の診療を終了しました。
新年は1月4日より診療開始となります。
さて、今年も数多くの動物たちを診察しました。その中で、多くを学び、獣医としての成長もできたと思います。開業して今年で14年が経過。腐ることなく1歩1歩前に歩むことで、気づけば院内設備が増え、色々とできることも多くなりました。今年は特に、学会発表や自分の得意とする分野での雑誌の執筆の依頼(2本)があったりとコロナ禍ではありますが、充実した1年でありました(ありがたいことに来年にももう1本雑誌の執筆が決定しています)。



自分は現在で45歳、アラフィフと言われる年齢になりました。時が経つのは早いものです。来年も悔いが残らないように自分の可能性を信じて突き進みたいですね。


副腎の腫瘍

2021/12/22(Wed)

いつもご訪問ありがとうございます。先日まで色々とバタついておりまして、中々ブログがアップできずにすいません。
先日から右副腎腫瘍の犬の手術が無事終わり、術後3週間ほど経過していますが、経過も良好なため報告いたします。
この症例の始まりは定期健診からでした。胆嚢内に胆泥が貯まっているため、定期的なエコーのチェックをされに来院したところ、その経過中にエコー検査にて右の副腎に腫瘤を認めたため、CT検査を外注で依頼したというケースです。結果はエコーの結果と同じく、右の副腎の腫瘤と肝臓に小さな結節性の病変があるとのことでした。

その後、当院にて肝臓の生検を行い、肝臓の結節病変は転移による腫瘍病変で無いことがわかり、飼い主さんとの相談の結果、手術という選択になりました。
副腎腫瘍で3cmを超える大きさ、しかも、右側は後大静脈という大きな血管と右の腎静脈が近くを走行しているため、かなり摘出が困難です。しかも、副腎腫瘍の中には褐色細胞腫というアドレナリンを分泌しまくる恐ろしい腫瘍の可能性もあり万が一の際に必要な薬剤をそろえ、また、当院の手術の際に使用しているデバイス(電気メスや血管シーリングデバイス、観血式血圧測定)を駆使して無事摘出いたしました。

病理の結果は結果は副腎皮質由来の悪性腫瘍でありました。
しかし、幸いなことに後大静脈内に腫瘍栓がなく、腫瘍も副腎ないでの増殖のみ。
だからといって油断は出来ませんし、もちろん、これからのフォローアップも重要です。

今回のケースのように、検診中に偶発的に見つかる病気って多い気がします。自覚症状が無い場合がほとんど。検診の重要さが思い知らされた症例ですね。食欲や元気があるからと大丈夫だと思われるのは間違いです。この症例は11歳、高齢期に入った動物の検診って非常に重要ですね。

当院では循環器診療をはじめ、各種一般診療を行っております。検診も随時行っております。
検診についての詳細は、ワンちゃん、猫ちゃんに対して必要な項目を1頭1頭に提示したく思いますので、1度受診していただき、その時に獣医師にご相談ください。そのような性質上、お電話での詳細は対応できかねますのでご了承ください。
(検診のご予約はお電話で受け付けております。)


動脈管開存症(PDA:Patent Ductus Arteriosus)、心室中隔欠損症(VSD:Ventricular Septal Defect)の症例

2021/10/13(Wed)

先日、他院から心雑音の指摘を受け当院に来院された子犬さん。
心エコー検査をはじめとする心検査を行い、『動脈管開存症(PDA)とII型の心室中隔欠損症(VSD)』と診断し、翌日に開胸下での動脈管結紮術を行いました。VSDはKirklin況燭嚢いにも欠損孔の大きさは小さく、短絡血流量もそれほど多くありませんでした。しかし、PDAとVSDが合併すると左心系にかかる血液の容量負荷は増大し、左心不全を引き起こす可能性が高く、長期放置しておくと肺高血圧症を合併し、手術時期を逃してしまい、完治させることが不可能となりますので、来院翌日に手術を行いました。
実際に開胸してみると、むむ?、普段見慣れないような血管を発見。
かなり希にあるのですが、PLSVC(左前大静脈遺残)もこの症例は合併していました。
この血管異常は命に関わるような奇形ではないのですが、これがあると、左頸静脈からの右心系へのアプローチが出来ません。あと、今回のような心臓外科時に視野の観点でジャマになることも。
うまいことこの血管を牽引し、動脈管周囲を剥離し、直接結紮できました。
術後、一時的な高血圧が認められましたが、内科治療でカバーでき、その後の経過は良好で、先日退院しました。


食欲廃絶と呼吸困難

2021/10/02(Sat)

先日、呼吸が荒く、また、食欲が全ないということで来院された症例です。
かかりつけでは僧帽弁閉鎖不全からの肺水腫とのことで薬を処方されたらしいのですが、良化の兆しがなく、不安に思い当院を受診という状況のようでした。
まず、胸部を聴診したのですが、そもそも心雑音がなく、肺の音がプツプツとした水泡音の様なものが聴取されまして、いざレントゲンを撮ってみると肺の方は全体的に不透過性が亢進しており、レントゲンで矢印の部分である主肺動脈がぽっこりと突出していました。


その後、心エコー検査を行うと、僧帽弁逆流は僅かにありますが、肺水腫を起こすようなひどいものではなく、わずかな逆流量でありました。しかし、矢印のように心室中隔が扁平化しており、主肺動脈(MPA)もかなり拡張してました。


診断としては『肺高血圧症』であり、肺の病変から2次的に起こる心臓の変化であります。
肺に炎症や腫瘍、寄生虫の寄生などがあり、肺動脈が血栓など目詰まりをおこすと肺血管の抵抗が高くなり、右心系に負担を示すようになります。犬の肺高血圧症で代表的な病気はフィラリア症がありますが、この症例は毎年フィラリアの予防はされているため、フィラリア症の可能性は低いと考えます。おそらく、なんらかの肺の疾患がこのような病態を招いたんでしょう(今後精査のためにCT検査を受けて頂くよう飼い主さんにはお伝えしています。)。治療は入院で酸素室下で管理し、肺血管を拡張させる薬と消炎剤、抗生剤で治療を行いました。下記が退院時の検査所見ですが、心室中隔の扁平化、肺の不透過性の改善が認められ、ご飯もよく食べるようになりました。




肺高血圧症の病態ですが、肺高血圧症になると肺に血液が正常時より流れにくくなります。そうなると、左心房、左心室に入る血液量は少なくなります。ということは、全身の動脈血液量は減っている状態です。こういう風になると臓器障害も出やすくなりますし、消化管の動きも悪くなるため、食欲は廃絶します。肺が白いからと利尿剤なんか使うと臓器不全(特に腎臓)を起こしやすくなるために、利尿剤の使用は注意が必要なんですよね。今回の症例に関しては利尿剤は一切使用していません。やはり、病態を根本から考える治療を施さないとダメですね。今日はわりとゆっくりと時間がありましたので、色々と書かせてもらいました。また、時間があるときにまた、ゆっくりと病気(循環器の病気がメインとなるかもですが…汗)の紹介をしていきます。
たかお動物病院
院長 高尾 紘一郎


久々の投稿です。

2021/09/29(Wed)

いつもご訪問いただきありがとうございます。なにやら今年は忙しく、雑誌の執筆を3本も頂いたり、学会の発表などを予定していたりと昨年と比べあっという間に時間が過ぎていく感覚でした。
そんなこんなで、現在、やっと一段落付き、通常の業務も大体この季節になると季候が良いこともあって落ち着く傾向にありますので、今回、久々にブログを書かせてもらいました。
(以前行った飼い主の方のアンケートの中で、当院がどのような診療を行っているかを知りたいというご意見もありましたので、なるべく定期的にブログはアップしていきますね。)
前回はエコーの機械【VIVID E95】を増設した件で書いた以来6ヶ月ぶりのブログですね(汗)。。。
おかげで3月に導入したVIVID E95は快調でありまして、流石の心エコー機器の最高峰だけあって素晴らしい画像を吐き出してくれますので、心疾患の検出に大いに役立ってくれています。
さて、10月にある九州地区の獣医師会主催の学会がWeb学会になったため、先日まで発表スライドを作成しており、ようやく完成し、無事提出できました。今年は長崎県の先生からご紹介のあった症例で【ファロー四徴症】と診断し、今のところ管理が良好に行えている症例について発表します。


7月17日診療時間変更について

2021/07/12(Mon)

獣医師が午後より不在のため、7月17日(土)の診療時間を下記の通りとします。

AM9:00〜12:00

PM1:00〜PM5:00までは診療は行っていませんが、スタッフは在中しています。
診療以外のご用件がありましたら、スタッフにお申し付けください。

たかお動物病院 院長 高尾紘一郎


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