院長ブログ/ BLOG
犬の救急対応マニュアル
先日、大学時代の友人でありFORPETS Group(白金高輪動物病院、中央アニマルクリニック、Dog Care Salon LINDO)総院長の佐藤貴紀先生と同じく白金高輪動物病院の院長である近藤竜太先生をはじめとする先生方と協力して作り上げた本が出版されました。
タイトルは【犬の救急対応マニュアル】
監修の佐藤先生と何回も校正を繰り返し、期限ギリギリまで煮詰めた自分の原稿が一つの形となり感慨深いものがあります。
今までこのような内容の飼い主さん向けの書物ってなかったと思います。
嬉しいことにamazonではもう品切れをおこしているみたいです。
書店で見かけましたら、一度手に取って見てください。飼い主様のペットライフの一助になることを願っております。
色々なお知らせ
こんにちは、久々のブログ更新です。
12月に入りましたね〜。
年末も差し迫っているというのに中々そのような実感が感じられない今日このごろ、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
自分は9月より鈍っていた体にムチを打ち本格的にジムトレーニングを開始いたしました。
それから3ヶ月経過し、当初体脂肪率が23%あったものが15%まで低下しました。
やはり、人間は運動しないといけないんですね。。。
昔より若返った感じがします。
さて、お知らせです。
12月19日(土曜日)の診療時間を下記の通り変更いたします。
AM9:00~12:00
※スタッフは17:00までおりますので12:00以降で診療以外のご用件がある場合はお申し付けください。(食事など)
パピークラスの開催
12月19日(土曜日)
12:00~13:00
参加ご希望の方は当院までご連絡ください。子犬さんを飼われはじめた飼い主さんには一度ご参加していただきたい内容となっております。
パピークラスの詳細はコチラを御覧ください。
年末年始の診療時間について
2015年12月31日〜2016年1月3日まで休診とさせていただきます。新年の診療は2016年1月4日より開始いたします。
さて、皆さん、今年もあとわずかです。素敵な2015年で締めくくれるように頑張りましょう!!
10月31日の診療時間変更
本日、10月31日の診療ですが獣医師の急用のための診療時間を下記のとおりに変更します。
AM9:00~12:00
PM1:00~3:00
スタッフはPM5:00まで病院にいますので、診療以外の要件(お食事など)はお申し付けください。
急な診療時間の変更で皆様にご迷惑おかけすることをお詫び申し上げます。
たかお動物病院 院長
シルバーウィークの診療案内
上記の時間帯で診療を行っております。
たかお動物病院
こりゃ大変だ!!
先日、手羽元を丸呑みし、その後から様子がおかしいという症例が緊急来院。
早速レントゲンを撮ってみると。。。
このような感じに。。。
赤丸のところ(食道と胃にかけて)にズゴーンと手羽元が写っています。。。
手羽元おいしかったんでしょうねぇ。丸飲みです。。。(;´Д`)
さて、開腹して胃切開による摘出も考えたんですが。内視鏡でどうにか摘出できないものかと。。。
なるべくお腹は切りたくありませんので、ただ、ガッチリ詰まっていた場合はやはり外科が必要だよと言う旨を飼い主に話をして、内視鏡での摘出を開始。。。
内視鏡で食道を観察すると。。。
結構、ガッチリ詰まってます。(T_T)
色々な内視鏡用の鉗子でトライするも骨は掴めず、開腹による摘出を考えようかとした矢先、骨がダメなら、骨に付着している靭帯を摘んでみようかと考えを改めるとこれが正解で無事摘出できました!!ヽ(´ー`)ノ
これが摘出した手羽元。3kgの犬が丸呑みしたら絶対つまりますね。。。
原因不明の肺高血圧症として当院に紹介来院。
2ヶ月齢の子犬の紹介来院がありました。
前医の先生が曰く、有心負荷所見があり肺高血圧症を疑うが、何故このような状態になっているのかがわからないとのこと。早速、当院で検査を行わせてもらいました。
エコー検査を行うと心室中隔の扁平化が起こっており、右心室に圧負荷があることが疑え、肺動脈の狭窄などもないことから、肺高血圧症が疑われました。
(RV:右心室 IVS:心室中隔 LV:左心室)
(RV:右心室 RA:右心房)
右心房に逆流する血液の流速から収縮期の肺動脈の血圧が分かるのですが、おおよそ110mmHg位あります(正常は20mmHg程度)。この症例の血圧は収縮期が80mmHgでしたので、完全に右心室と左心室の血圧が逆転しています。
(MPA:主肺動脈 DA:動脈管 AO:大動脈)
若齢の場合でこのような肺高血圧症に至る場合、短絡疾患(心室中隔欠損、心房中隔欠損、動脈管開存症など)は常に念頭に置いて検査が必要ですが、今回のように肺高血圧症が酷いと短絡の血流が見えにくい場合もあります。この症例は主肺動脈から大動脈にかけて血液の短絡を疑う所見が得られました。
(RV:右心室 RA:右心房 LV:左心室 LA:左心房))
造影超音波検査にて心室中隔の欠損は無かったです。造影剤は静脈から入れていきます。
(AO:大動脈)
静脈からの造影剤(細かいバブル)を入れると、腹部の大動脈で造影剤の陽性所見が得られました。通常の個体では静脈から入れた造影剤(細かいバブル)は肺で吸収されるためにこのような所見は得られません。
今回の症例はアイゼンメンジャー化した動脈管開存症が一番に考えられる病態です。かなり若齢での発症なので、生まれつきの肺の病気の可能性を一番に疑いますが、今回認められた動脈管開存の影響も考えられます。この状態では動脈管を閉鎖させる手術は適応外となります。
動脈管開存症をはじめとする短絡性疾患は肺高血圧症に移行する前の手術が必要です。