たかお動物病院 院長ブログ / BLOG

PDA(動脈管開存症)外科手術篇&お知らせ

2014/04/21(Mon)

いつもご訪問いただきありがとうございます。

さて、今回は以前にもブログでアップしてましたPDA(動脈管開存症)の症例を手術いたしました。

小型犬の生後3ヶ月齢の症例でしたので手術時の体重は800gとかなり小さかったので、かなり緊張いたしました。
手術は動脈管を直接結紮する方法で行いました。周囲組織の分離が大変なのですが、慎重に行い、無事に短絡血管(動脈管)を確保し、結紮に成功しました。
【クリックすると画像が大きくなります。血がダメな方はクリックしないでください。】


今回、この結果をもたらしてくれた立役者となったのが、向かって右に写っている先生で、大学時代の親友の佐藤先生(白金高輪動物病院 院長)です。


この日は、循環器症例ではもう一つ【冠動静脈樓】を疑っている症例の冠動脈造影検査がありましたが、これも彼の協力でスムーズに検査が終了しました。

この後、夜にも椎間板ヘルニア症例のオペがあったりとこの日は外科三昧の日でしたが、どれも結果的に無事に終わり安堵感の中、一日が終了しました。

佐藤先生、ご苦労様でした!!

本日、4月21日より23日まで、うきは市の狂犬病集合注射に参加してきます。ですので、午前中は院長が不在となります。診療はもう一人の当院獣医師で行ってます。ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いします。


先天性門脈体循環シャント(PSS)と4月の診療時間変更のお知らせ!!

2014/04/02(Wed)

4月になりましたね?
日増しに暖かくなっている今日この頃です。
桜は大分と散ってきましたが、病院の周りのタンポポの花はまだチラホラと咲いているようです。


さて、話を本題に戻します。
先日、先天性門脈体循環シャント(PSS)と診断した症例のオペを行いました。
症例は猫ちゃん、雄で、生後5ヶ月齢でした。
【診断時の決め手となった造影CT検査】

CT検査では太くて短い短絡血管が見つかりました。また、肝臓内の門脈の発達が非常に悪ようでした。

先天性門脈体循環シャント(PSS)というのは生まれつきに肝臓を経由する門脈という血管が後大静脈などに短絡(バイパス)をつくっている病気です。肝臓の成長には門脈の血流が絶対に必要なのですが、短絡があると、門脈の血流が肝臓に行き渡りにくくなり、肝臓の発育不全につながり、肝臓の機能が落ち様々な症状(高アンモニア血症による肝性脳症、消化器症状、血液の凝固異常)を呈するようになり、予後不良となります。
完治を目指すには外科治療が必須の病気なのですが、単純に短絡血管を縛れば良いというものでもなく、縛るにしても段階的に縛らなくてはならないものや、短絡血管が複数本存在している場合などは外科が不適応な症例もいます。
また、短絡血管を縛った後から血行動態が変化し、様々な合併症を起こす事もよく知られている疾患なので、術後も管理が大変です。
今回の症例は短絡血管は1本であるものの完全に1度で縛ることが不可能であったため、部分的な結紮を行いました。
【短絡血管を確保したところ】

この症例では短絡血管周囲に腸管に行く動脈が並走していたため、血管の分離に最も神経をつかいました。
術後の経過は今のところ順調ですが、これから肝臓が成長していくかが今後のポイントとなりそうです。

最後にお知らせです。
4月10日(木曜日)は診療時間を下記の通り変更いたします。
14:00〜19:00です。よろしくお願いいたします。


卒園式に出席してきました。

2014/03/27(Thu)

今日は、息子の卒園式に午前中出席していました。
桜が満開の中の卒園式。天気にも恵まれて最高の卒園式を迎える事が出来ました。
自分が初めて親になってから6年。息子はあっという間でした。4月から小学生になります。
4年間を保育園で過ごしたのですが、保育園の先生方に大変お世話になり、また、素晴らしい卒園式をしていただいて感謝です。
【保育園に咲いていた桜】


そういえば、4月からは『消費税』が5%から8%になりますね?
今回、当院も消費税増税前に設備投資をちょっとだけいたしました。
何の機械かというと、『血液ガス分析装置』です。
なかなかコンパクトにできています。

【血液ガス分析装置】

液晶部分は携帯電話の画面をおそらく利用しているのでしょう。通話ボタンがついています。あと、ロゴマークはモトローラのマークですね・・・。
(ただ、この機械には通話機能は備えていません。)
これにて、また、1例でも多くの患者さんのためになってくれればと思います。

今回、少し写真を練習しました。この機械の写真は昨日撮影したもので、息子の卒園式に備えて写した練習用の写真です。
以前からカメラが好きで写真を良く撮っていたのですが、最近RAW画像の編集に少しハマっています。どうですか?桜は結構良い感じに撮影、編集できていると思うのですが・・・^^


動脈管開存症の子犬2症例

2014/03/22(Sat)

いつもご訪問いただきありがとうございます。

さて、今回はとっても偶然が重なりまして・・・

子犬の『動脈管開存症(英: patent ductus arteriosus; PDA)』が2症例、しかも同じ犬種で同日に来院がありました。
う〜〜ん、非常に珍しいです。小動物臨床の獣医師をかれこれ12年くらいやっておりますが、自分の経験の中では2例まとめては初めてのケースです。

どちらの症例も体重は650g程度・・・まだ、かなり体は小さいです。

この動脈管開存症(以下PDA)は大動脈と肺動脈をつなげるバイパス血管(以下短絡血管)で、お母さんのおなかにいる時は必要な短絡血管ですが、生まれた後は不必要になり、通常はこの血管は閉じてしまいなくなります。これが、生まれても残っている場合があり、これがPDAです。

通常PDAは無治療の場合、以下の事が起こるとされています。
短絡血管の径が大きいと肺に入る血液量がかなり多くなり、左心系がこの血液を受け止める事ができず、左心不全になり、予後不良となります。
左心系に影響を与えなくてもまぁまぁの血流が肺動脈に入り込んでいる場合は慢性経過ををたどり、肺高血圧症を起こし、予後不良となります。

今回の2症例は、左心不全には陥ってはいない状況ですが、短絡量はまぁまぁあるようです。
2例とも近く手術予定であります。手術によって健康な症例と同じ生活が送れるようになることを期待します。

【1例目 カラードップラ像】

【1例目 連続波ドップラ像】


【2例目 カラードップラ像】

【2例目 カラードップラ像】


嬉しい頂き物

2014/03/18(Tue)

いつもご訪問ありがとうございます。
最近は色々と珍しい疾患に出会う機会が多く、なかなか気持ち的に落ち着かない日々が続いておりましたが、本日、とある飼い主様から当院へ突然のプレゼントがありました。

プレゼントの包装を開けてみると・・・



なんと!!このような素敵なものをいただきました。



このプレゼントに書かれている内容がまた素敵な内容でして・・・

このような動物病院として地域に根付けるようになったらいいなぁ!!

大変、心に響くプレゼントありがとうございます!!

最近、すこしずつ暖かくなってきました。そろそろ、予防シーズンがはじまりますね?

今年も皆様の大切なご家族のためにも【たかお動物病院】は精進していこうと強く思った一日でした。


診療時間変更のお知らせ!!

2014/03/15(Sat)

いつもご訪問いただきありがとうございます。
院長午前中不在のため3月27日(木曜日)の診療時間を下記の通りにします。

13:00〜19:00まで診療

※告知が大変遅くなり申し訳ございません。

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